-
京町家の奥に広がる独創的宇宙。
■貴重な、あまりにも貴重な「記念館」 最近の京都は静かだ。もうすっかり葉桜になった鴨川を横目に、五条通を東へ。路地を数歩奥へ進むだけで、車通りの喧騒はもはや届かない。犬矢来に格子窓という外観は典型的な…
-
象 -Smiling Elephants-
京都の木屋町松原、鴨川の辺に新しいスタイルのブライダル事業を展開する「リバー・オリエンタル」が出現する。そのオーナーの野田豊君を紹介される。彼は非常に判断の早い男だった。私が描いた犀の壁画の資料を見る…
-
「一汁無菜」のススメ。
和食の基本は「一汁三菜」といわれる。汁物におかず三品という献立は、しかしなかなかに手間がかかる。ステイホームでゆとりが増えたと言っても、毎度の食事にそれだけ時間をかけるのは、正直しんどい…
-
すべてが「made in Kyoto」キラキラせずとも、存在感が滲み出す。
■豪華絢爛な西陣織、そのDNAを引き継ぐ 西陣織といえば、金銀糸や美しく染めた絹糸で織り上げた豪華絢爛な帯を想像する。一級品ともなれば天井知らずの値段が付くほどで、あの派手さも和装ならでは。しかし洋装…
-
ダルマさんがころんでビックリして目が出た、ということでしょうか。
■かの天龍寺の、コミカルなダルマ 四条大宮から嵐電に揺られること、およそ25分。終点の嵐山駅を降りるとすぐに「臨済宗 大本山 天龍寺」の石柱が目に留まる。始まりは古く室町時代にまで遡り、作庭家として枯…
-
派手さは微塵もない。
■だがそれがいい。 京都に銘菓は数知れずある。茶席で出される美しい生菓子のみならず、和洋様々な菓子は妍を競い、百花繚乱のにぎわいを見せている。そんな京都で最古の菓子と伝わるのが「唐板」だ。一見すると前…
-
その凄まじいインパクトは、ペリカンの一族の血を引く証。
■何を淹れてもおいしい。 冬、温かいお茶が飲みたくなる。抹茶が有名な京都だって、家で飲むのはたいてい番茶かほうじ茶、と決まっている。玉露などはお客さんにお出しするためのもの。毎日飲むお茶は、おしなべ…