〈縁の下の力もち〉

闘病中の子どもとその家族に「楽しく豊かな時間」を届けるボランティアグループ

■にこにこトマト
1995年から、京大病院小児科に入院中の子どもと家族に絵本、工作、音楽、遊びなどの楽しみを届けるボランティアグループ。創設者が我が子の入院をきっかけに「おはなし会」を始め、活動を発展。現在は2代目代表の髙谷恵美さん(左から4番目)を含め3名の事務局スタッフを中心に約75名のボランティアが登録。2017年に子供と家族・若者応援団 内閣府特命担当大臣表彰。facebookブログで日々の活動を発信中です。
※本文内の情報は掲載当時(2019年3月)のものであり、現在(2020年9月段階)は新型コロナウイルスCOVID-19の感染拡大防止のため、活動は自粛しております。

病院の小児科病棟では半年や1年と長期入院のケースも珍しくない。小児患者たちに楽しく豊かな時間を提供しているのが京大病院で活動するボランティアグループ「にこにこトマト」(通称にこトマ)だ。

「以前の代表が、活動を始めて、今年(2019年)で24年目です」と話すのは4年前に事務局代表を引き継いだ髙谷恵美さん。プレイルームではほぼ毎日プログラムがあり、入院中の子どもは自由に参加できる。

人気の活動はハロウィーンの仮装、大人も子どももワクワクする一大イベントだ。夏まつりやバザーも、病院を出られない子には楽しい体験だ。

子どもが入院すると、家族は24時間付き添う必要がある場合が多い。髙谷さん自身もかつては娘さんの付き添いとして院内で暮らした経験がある。当時、「にこトマ」は、娘さんの楽しみだけでなく、親である髙谷さんにとっても貴重な時間だった。

「子どものつらさは闘病だけではありません。健常者と同じように外では遊べませんが、そんな子どもを家族、親友、友人が支えてくれました。でも半年以上も24時間一緒となると、子と親双方にとって、病院に訪問してくれるボランティア活動の存在がありがたいのです」。

おはなし会、コンサートやベネチアンガラスの工作など活動はさまざま。病室を出られない子には工作キットを配布する。「治療の関係上、飲食物はNGです。男児向け用品(新品)のご寄付は特にありがたいですね」

痛みを伴う治療の前に「帰ってきたら『にこトマ』があるからがんばってくる」と手を振る子どもがいる。実際、「にこトマ」がもたらす楽しみや笑いは気持ちを豊かにし、つらい治療にも「がんばる」気力を湧かせてくれるのだ。

小児患者とその家族たちを支える「にこトマ」の活動は、まさに縁の下の力もちだ。

(2019年3月10日発行ハンケイ500m vol.48掲載)

<共同編集長コラム>

遊びをせんとや生まれけむ 戯れせんとや生まれけん 遊ぶ子どもの声聞けば わが身さへこそ揺るがるれ」。平安時代の流行歌を集めた「梁塵秘抄(りょうじんひしょう)」に収められた一節です。小児科病棟で治療に励む子どもたちと家族に、遊びと笑顔を届けている「にこにこトマト」の皆さん。その活動が、子どもたちそれぞれの遊びの時間を創り出し、闘病に寄り添う親や家族の笑顔とエネルギーを生み出す原動力になっています。冒頭の歌は「遊んでいる子どもの声を聞くと、大人である自分もまた自然と体が動き出す」という、遊びが秘める不思議な力を歌ったもの。子どもたちの豊かな時間と体験を創る「にこトマ」の存在は、関わる大人たちの心にも、遊びの楽しさを生み出しているのだと思います。(龍太郎)

私も力もちです!

闘病中の子どもとその家族に楽しみや笑顔を届ける「にこにこトマト」と同様、三洋化成も暮らしや産業のさまざまな分野を支えています。

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