
医療従事者らエッセンシャルワーカーの「働く」を支える保育園
■平沼文代(ひらぬま・ふみよ)
社会福祉法人樹々福祉会「風の子保育園」園長。出身地の高知県で16年間保育士を務めたあと京都へ。朱い実保育園を経て、姉妹園の風の子保育園の3代目園長となって6年となる。「子どもの一番の幸せは、保護者のみなさんが笑顔で過ごしていることですね」と話す。
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伝統産業や製造業が盛んな京都は共働き世帯が多く、周囲の人と協力しながら子どもを育んできた風土がある。京都大学に隣接する「風の子保育園」もまた、大学関係者の職場共同保育所として創始した歴史を持つ保育園だ。
「保護者は京都大学病院や医学部に関係する医療従事者が多いのが特徴」と平沼園長。新型コロナの影響で医療従事者の重要性が再認識されるなか、子どもを持つ彼らが安心して働けるよう、風の子保育園では子どもの安全確保により一層、細心の注意を払う。

配慮すべきは新型コロナだけでなく、夏は熱中症やプールでの事故と、園児の周りに危険は少なくない。
「『園児を隔離すればいい』と考える人がいるかもしれませんが、子どもの成長には遊びや他者とのかかわり、スキンシップは欠かせません。安全をきちんと確保しながら、子どもたちが成長できる環境づくりに心を砕いています」。

新型コロナの収束に先行きは見えない。緊張感を維持しつつ日常を送り、突発的事態には冷静に対応する。そんな平沼園長は保護者にあたたかいエールを送る。
「保護者のみなさんが一生懸命働いている姿を、子どもたちはしっかりと見ています」。
医療従事者など社会を維持するために不可欠なエッセンシャルワーカーを、さらに支える保育園の役割は大きい。今日も平沼園長と保育士さんたちの奮闘は続く。
(2020年9月10日発行ハンケイ500m vol.57掲載)
<共同編集長コラム>
仕事を持つ子育て世帯にとって、保育園は「第二の我が家」。子育てと仕事、日常生活のバランスを考えて暮らすことは本当に難しく、時に人生に迷い、仕事に迷い、心が折れそうになった経験は誰しもに共通すると思います。まさに子育ては「突発的事態」の連続。幾多のトラブルを何とか乗り越えてこられたのも、ともに子どもに向き合い、親子の成長を支えてくれる保育園があったから。保育士さんたちの奮闘の日々が、これからの時代を生きる子どもたちの未来へとつながっています。(龍太郎)
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私も力もちです!
社会の基盤となるエッセンシャルワーカーが子育てしながら働くことを支える「風の子保育園」と同様に、三洋化成もさまざまな機能性化学品の製造と提供を通じて、現代の暮らしや産業のあらゆる分野を支えています。
三洋化成工業株式会社

