〈縁の下の力もち〉

時代劇から現代ドラマまで、主役を引き立てる役柄にこそ求められるプ口の力量。

■園 英子(その・ひでこ)さん
京都出身。(株)東映京都スタジオ所属。映画、ドラマ、舞台、CMなど多数出演。太秦の東映俳優養成所では児童科の講師を務めている。

『水戸黄門』『大岡越前』…。誰もが知る数々の時代劇に出演してきた女優、園英子さん。大川橋蔵の『銭形平次』でデビューを果たして以来、東映の俳優として続けてきた。最近では、『科捜研の女』や『相棒』などにも出演。

「冬場のドラマ撮影は見た目以上にハードです。特に花魁(おいらん)の衣装は襟足が深くまで開き、素足に下駄。寒さとの戦いです」。

花魁道中の園さん。撮影にも使い捨てカイロは大活躍。実は園さんが左手を置いた手ぬぐいの下にはカイロが!

そんな園さんにとって、寒い季節の必儒品は「使い捨て力イロ」。「デビューしたばかりのころは“貼る力イロ”なんてありません。これが登場した時は本当に嬉しかったです。出演直前まで下駄の上においたり、着物の下に貼ったり。自前でたくさん用意して、寒い京都の冬を乗り越えました」。

主役を引き立てる脇役こそ「プロの名役者でなければならない」と、常に努力を欠かさない。

園さんが出演した作品の台本。

太秦では、将来を担う子役の指導にもあたる。「教える素養を身につけたい」と数年前から大学にも通い始めた。役柄の身分や時代背景で異なる所作(しょさ)、言葉づかいなど、 しっかり伝えていきたい。

華やかな場面の陰に、並々ならぬ努力がある。どんな役柄であれ、いつも楽しみながら全力で向き合う姿こそ、京都が誇る縁の下の力もちだ。

(2016年11月10日発行ハンケイ500m vol.34掲載)

<共同編集長コラム>

「神は細部に宿る」。駆け出しのころ、大先輩の記者に教わりました。記事のディテールこそが、真実を伝える。そう理解はしたものの、わずか300字に満たない原稿に悪戦苦闘。行きつ戻りつ、木彫りの人形を作り上げるように、一行一行を書き進めました。銀幕やテレビ画面で繰り広げられる時代劇やドラマ。私たち観客が虚像の世界に引き込まれ、時に激しく感情を衝き動かされるのは、まさに園英子さんのような細部に神を宿した仕事があるからこそ。園さんの柔らかな笑顔に、京都の文化を支え、創造を続けるプロフェッショナルの覚悟を改めて教えられました。(龍太郎)

私も力もちです!

多彩に活躍する園さんと同じく、幅広い製品で、暮らしや産業の様々な分野を支えています。本文にも登場する使い捨てカイロに使用されている「高吸水性樹脂」。三洋化成が誇る技術のーつです。

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